スワロウテイル 幼形成熟の終わり / 籐真千歳
前巻である人工少女販売処での”傘持ち”連続殺人事件から約1年が経った
自治区が今回の舞台。
揚羽は自身の亡くなった後輩が葬式で動く死体になってしまうところを目撃し
事件の謎を追うことになる。一方、自警団(イエロー)の曽田陽平は
人工妖精(フィギュア)の顔剥ぎ事件の痕跡を捜査していた…。
単発的だと思われた2つの事件だったが、自治区を襲う2度のテロ行為によって
2つの事件は自治区を覆う闇の一端であることが判明していく…。
1人の男は自分が創った、1人の少女を愛してしまった
それ故に彼は自身のプライドを傷つけてしまい少女から愛される資格を
失ったと思ってしまった。
1人の少女は自身を創った男の名誉を人々に知らしめるために
自ら死よりも辛い生き方を選択した。
今回は傘持ち事件の後ながら男性区が舞台となっており
じゃあ、揚羽は…?というところも後半でしっかりと描かれてます。
全能抗体も再び登場していてますが、その正体も後半で描かれていたり、
それぞれの人物が実は裏では繋がっていたりという構成は
読んでいて楽しめました!揚羽の正体もある程度も考えはいきますが
彼女が動いてるということは…?
この1年の部分はうやむやにされているところなので
後に明かしてくれるのではないかと期待したり。
今回もページ数もあって読み応えは十分にありました!!
籘真 千歳
早川書房
発売日:2011-09-22
PR