ムシウタbug 8th.夢架ける銀蝶 / 岩井恭平
いよいよbug最終巻。
摩理によって亜梨子に託された銀色のモルフォンチョウは
かっこうを始めとするたくさんの虫憑き達を巻き込んでいく。
亜梨子は虫憑き達がそれぞれが戦うのではなく
互いに手を取り合うことも出来るのではないか、そんな思いを持って
本来は同じ方向で背を向けるはずのない立場の
虫憑き達を集めてはじまりの3匹のうちの1匹である大喰いを倒すための戦いを始める…。
そんな中、亜梨子の中にいる魔理は亜梨子の体を乗っ取ろうとする。
そこで2人は互いの選ぶ選択で答え合わせをする。
亜梨子は、魔理を受け入れて体を差し出すか、受け入れず亜梨子と生きるかを。
摩理は亜梨子の体を乗っ取り亜梨子として生きるか、また摩理という存在のまま
親友である亜梨子の思い出の中に残るか…。
そして大喰いとの戦闘は、不死の虫憑きの能力のために
かっこう達は追い込まれていく…
誰もが自分の夢のために戦い、倒れていく中で
彼女達が導き出した答えは…
虫憑きの誰もが想像することも出来なかった、虫憑きが生まれない世界を
作るための戦いが始まり…決着する。
欠陥"bug"が引き起こした戦いは幕を閉じ、bugのない世界での物語が続いていく…。
いつか虫憑きが生まれない世界になったときを夢見て。
不死の虫憑きである一玖 皇高とハルキヨ、そして亜梨子との戦闘は
もう文字を追うだけである種の恐怖感を覚えました。
どれだけ強力な攻撃をぶつけようが領域を作ろうが不死の虫は
再生し、敵の能力を喰い潰していく。
空が黒色と銀色に二分された情景は想像してみるだけで…。
恵那の夢を壊すための大助の取った行動にまた…。
結果がどうなるかが分かっている状態でその結果に近づいていく過程は
読んでいて辛いものですね…。
またbugを読んでかっこうの強さの一片に触れることが出来たのかと思います。
というわけで、本編の方は9巻読んだ時点で止まっているので
0、10、11巻の順番で読んでいこうと思ってます。
ここまで読むと続きが気になります!
一玖 皇高が虫憑きになった理由の部分などの伏線もあるし…。
なんですが、ここで少し他のものに手を出してみて(爆
土曜日に本来買うつもりはなかったのですが
表紙に描かれているイラストに引かれて、あらすじを読んでみると
また自分の好きそうなジャンルだったので思わず購入してみました。
こういった本は久々に読んでいるので今までに比べてかなりペースが
落ちそうですが読み終わったらまたここで紹介させてもらおうと思ってます。
岩井 恭平
角川グループパブリッシング
発売日:2009-01-01